企業が求める人材像について

しかし『フランスの学歴インフレと格差社会』(2007年12月20日 マリードュリュ=ベラ著 林昌宏訳 明石書店発行)では雇用見通しについてこう述べている。
「2010年までに対人関係のサービス業(育児支援、老人介護)や各種保守管理の代理店などの職種にたいして非常に大きな求人需要が予想されると 報告している。しかし、これらの職種には、あまり資格が必要ないと考えることもできる。(こうした職に就く人々の学歴を考慮する場合)次に、大量の求人が必要とされる職種全体について見てみると、その資格レベルは非常にまちまちである。(中略)この調査結果からわかることは、量的にもっとも成長が必要とされている職業は、必ずしも高学歴を必要とせず、むしろ職業上の能力、とくに社会性・協調性の高さが必要とされる職業である。こうした能力の開発は、学業期間の長さに比例するものではない。」
しかし同公的機関は若年層の教育レベルを観察した結果「企業の要求を満足させるためには、今後とも学歴レベルの上昇を推進していく必要がある」という仮説を打ち出したのである。これらを踏まえると、需要の高い職業は学歴を必要としていないにも関わらず、企業は高学歴者から採用をしていき、学歴インフレが起こっている。それによる「学歴神話」が未だ存在し、名の通る「学歴」を金で買うという行為が起こりつつあるということだ。